DOI: 10.1002/jja2.13188 ISSN: 1883-3772
地方中核都市における院外心肺停止患者の来院時転帰と関連する病院前因子:後方視的観察研究(Prehospital factors associated with outcomes at hospital arrival following out–of–hospital cardiac arrest in a regional city: A retrospective observational study)
杉山 佳奈, 横田 貴志, 山本 泰寛, 長谷川 聖子, 奈良岡 征都, 伊藤 勝博, 花田 裕之要旨
【背景と目的】 高齢化が進む弘前市における院外心肺停止(out of hospital cardiac arrest: OHCA)診療の現状と病院前救護活動の変化を評価し,来院時転帰と関連する病院前因子を評価することを目的とした。 【方法】 弘前消防の救急搬送データおよびウツタイン様式データを用い,2020年度と2024年度に発生したOHCA患者を後方視的に解析した。主要評価項目を来院時死亡とし,ロジスティック回帰分析で関連因子を検討した。 【結果】 対象は433名であった。来院時死亡は覚知-病着時間延長(odds ratio[OR]1.03,95% confidence interval[CI]1.00–1.06)と相関し,目撃あり(OR 0.43,95%CI 0.27–0.70),初期心電図がショック適応波形(OR 0.09,95%CI 0.03–0.29),救急隊による薬剤投与(OR 0.53,95%CI 0.33–0.85)と逆相関した。目撃あり症例に限定したサブ解析においても同様の因子が同定された。 【結語】 来院時死亡は覚知-病着時間延長と相関し,OHCAの目撃あり,初期心電図がショック適応波形であること,救急隊による薬剤投与実施と逆相関していた。これらは当地域におけるOHCA患者の転帰に関連する重要な病院前因子であることが示唆された。